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いちご農園 近藤さん:新規就農とは異なりますが、実は、いちご栽培は僕の代になってから始めたんです。先輩農家に教わって試しにつくってみたのですが、その初収穫のいちごがとても美味しくて!たまたま土が「黒土」と言って、いちご栽培に向いていたんですね。また、海から4キロという距離は適度に暖かい潮風が吹いてきて、これまたいちごの栽培に適していました。この土地の恩恵を受けながら、ありとあらゆる栽培向上の努力をし、少しずつ作付面積を増やして今ではハウス32棟にまで成長させることができました。一宮町によって育てられたこの「いちご」を、全ての人に美味しいと言ってもらえるように、覚悟をもって頑張ろうと思ってます。
写真家 鳥巣さん:一宮の環境って、本当に素敵だと思います。私は、ここに住むようになったら偏頭痛が治りました!気候があってるんだと思います。私は移住したばかりで、まだまだ歴は浅いんですが、一宮にピンときた理由は、空が広かったこと、風が流れていたこと、すごく空気がいいと思って。とにかく、ここに来たら明るいイメージが持てたんですよね。
撮影で海外に行く機会も多く、移住先として海外もなんとなくチェックしていましたが、日本なら移民手続きとか気にせず引っ越し感覚ですよね。そういう意味ではストレスもなく移住先として大満足です。今は花屋の勉強をしながら一宮ライフを満喫しています。
サーフィンを通じて人間関係が生まれる環境って、なんだかとても贅沢で素敵ですよね。
写真家 鳥巣さん:実は私、一宮に来てからサーフィンを始めました。吉川さんにボードやウェットの購入のアドバイスをいただき、レッスンもしてもらっています。朝か夕方どちらかには入りたいと思っていて、毎日海は見に行っています。よくお会いする仲になったボード職人さんが、板を作ってくださることになったり、知り合った人と海で会うと気軽にサーフィンも教えてくれたり。自然環境だけじゃなくて、そういう人間関係が生まれる環境って、なんだかとても贅沢で素敵ですよね。これからもっとサーフィン生活を楽しみたいと思います。もちろんフォトグラファーとしての仕事も続けながら。
あ、それから花屋修行を続けて、いずれは本格的に花屋オープンを目指します! (笑)
みなさんは今後やりたいことや、夢はありますか?
Atlantic coffee吉川さん:競技生活を引退してからご縁あってコーヒースタンドをオープンしました。以前からサーフショップではなく、サーファーやそれ以外の人も集まる交流の場づくりをしたいと考えていました。食材に関してもなるべくオーガニックや地産地消を心がけています。地元の食材を使うことで町が循環して潤いますよね。地元の生産者や飲食店がお互いにサーファーや観光客に紹介しあって、その魅力を広めて、町全体が盛り上がればいいという思いがあります。そういった、人や文化の交流が生まれるキッカケの一端を担えたらいいなと思っています。
NPO法人すっぱぁ大澤さん:まさに、自分の直売所は吉川さんが宣伝してくれていることもあり、サーファーも来てくれています。ビジターサーファーが奥さんへのお土産にも買っていってくれます。サーファーの口コミって拡散されますね、ありがたいです。
私としては、農家になりたいという夢はひとつ達成したので、今後は始めたばかりのNPO法人での農業指導に力を入れていきたいです。障がい者の人たちと一緒に、やりがいや元気に暮らせるような仕組みづくりをしていきたい。障がい者への賃金もほかで働くよりも高くなるようにとか、彼らに対する理解を深めながら考えてやっていきたいですね。
いちご農園 近藤さん:私は、「一宮といえばいちごが美味しいよね」と言われるように頑張りたいですし、やるからには、千葉県内でも美味しさだけでなく作付面積トップも狙いたいですね。いちご狩り農園としても「楽しかった」といわれる農園を目指してPRにも力を入れていきたいと思います。
一宮町はもともと和菓子屋「角八」さんや「かねきち」さんなど商店街の頑張りで「いちご大福」が有名なんですが、うちも自社の直売所でオリジナルを販売しています。今度、珍しい「白いちご」を使った「雪の女王」という商標登録した商品を出す予定で、とても楽しみですね。
それから、無理強いはできませんが、いずれは子供達と一緒に農園をやっていきたいな〜と最近思うようになりました。子供たちに「継ぎたい」と思ってもらえる農園を目指したいです。
NPO法人すっぱぁ大澤さん:知り合いに新規就農で長ネギ農家しながらサーフィンやっている若者がいますが、移住したサーファーが新規就農してくれたら、高齢化した農家に喜ばれるし、町ももっと活性化すると思います。