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「世界の海を知るコアサーファーからみた一宮」
〜 一宮の波をこよなく愛する人たちが語る、サーフタウン一宮町 〜

一宮町には日本国内のトッププロや、世界の海を知るサーファーが数多く住んでいます。
そんな彼らがなぜ一宮町を選んだのか、なぜ住み続けているのか、
その魅力について4名のコアサーファーに語っていただきました。

河野さん

地元プロサーファー河野さん:はじめまして。元々、ここ「太東(たいとう)」で生まれ育ちサーフィンを始め、2020年東京オリンピックのサーフィン競技開催地となる「志田下」ポイントで主にサーフィンをしています。今は現役を引退して一宮にあるサーフショップ「CHP」に所属しています。今日はよろしくお願いします。

高橋さん

「波音」高橋さん:こんにちは。私は元々東京出身ですが、波乗りに魅了されて中学生の頃から一宮に通っていて、約15年前に移住しました。ロングボードのコンペティションに出場しながらここで「波音(なみおと)」という海の見えるビーチレストラン&カフェバーをやっています。

川合さん

女性プロサーファー川合さん:はじめまして。私は徳島県出身で、始めはサーファーの父に連れられて四国の海に通っていましたが、13歳でプロになり、さらに練習を積みたいと思って家族で一宮町に越してきました。今は通信制の高校に籍を置きながら、日本国内や世界の試合にも出場しています。

神尾さん

ウォーターフォトグラファー神尾さん:サーフィン歴は29年目、1998年に一宮町に越してきて、4年後そこからすぐ隣の太東(いすみ市岬町)に引っ越しました。職業はサーフィンカメラマンです。僕は横浜育ちなので、最初は湘南に通っていましたが、やればやるほど「波に乗りたい」と。その後、千葉の九十九里・片貝海岸にご縁があって5年ほどその近辺で波乗りをして、その後一宮町に下ってきました。その昔、サーフショップの店員に「一宮(志田下ポイント)には上手くなってから行け」と言われていたので、しばらくは一宮には寄り付きませんでした(笑)

波音の看板 河野さん

駐車場やトイレ、シャワーも整備されていて、サーファーにとっては過ごしやすい環境ですよね。

河野さん

地元プロサーファー河野さん:僕が子供の頃は、ただ広い砂浜が広がっている海岸でしたが、今はピア(突堤)が出ていてサーフポイントが細かく分かれましたよね。昔は志田下ポイントがメインで、一宮海岸の方はあまり人が居なかったんじゃないでしょうか。今は駐車場が整備され、道路のアクセスも良くなり、波が一年中コンスタントにあるということも知れ渡って、サーファーが増えましたね。

川合さん

女性プロサーファー川合さん:私は中学三年生の時に、国内の全試合に出場したくて二ヶ月千葉県にいました。毎週各地で試合があるのに、その度に四国に帰郷すると遠征費が嵩んでしまうので、千葉で練習を重ねながら試合をまわっていたんです。一宮は特に毎日平均的によい波があって練習場所として最適だと感じました。四国も波がいいのですが、こんなにも毎日海に入れることは無いので。あと、駐車場やトイレ、シャワーも整備されていて、サーファーにとっては過ごしやすい環境ですよね。

高橋さん

「波音」高橋さん:昔は東京方面から来るときに「渋滞がない」「人がいない」っていうのが魅力でしたね。サーフポイントが一望できる場所にお店を構えて8年になりますが、本当に満たされていて何の不満もありません。特に何かを求めているわけではなく、ただサーフィンを中心に暮らしています。「昔と比べて」ということで強いて言えば、人が増えたことでお店的にはお客様が増えて嬉しいですが、海に人が増えて波乗りし辛くなったかな(笑)

神尾さん

ウォーターフォトグラファー神尾さん:「何も求めていない」っていうの同感です!住みたい場所に住んで波乗りして、充分にハッピーなんですよね。いろんなご縁とか運命とか、僕の価値観にフィットしたからここに住んでいるわけで。価値観っていうのは「波に乗りたい」っていう本気サーファーと「サーファーでいたい」っていういわゆるファッション的なサーファーの二種類いると思うんです。あとは川合さんのようなアスリートサーファーがここ10年くらいで注目され始めましたよね。
湘南と比べられることも多いですが、「波に乗りたい」サーファーはやっぱり波の質がよい一宮に来ますよね。一宮の波にはパワーがあるんですよね!ただやはりここ10年くらいで、僕にとっては人が多くなってサーフィンがし辛くなったなと感じますね。東京オリンピックによってまた流れが変わっていくでしょうね。

高橋さん

「波音」高橋さん:そうですね、オリンピックのサーフィン競技開催地に一宮の志田下ポイントが選ばれてから、浜辺にサーファーじゃない一般の人も増えましたね。興味を持ってくれるのは嬉しいことですが、海のルールを知らないサーフィン初心者との接触による怪我が心配だったり、一般の人のマナーも気になります。

神尾さん

ウォーターフォトグラファー神尾さん:一般の人が増えたことで、ゴミが以前より目につくようになったことが残念ですね。ここに住んでいるサーファーは「自分たちの大切な海だ」という認識がありますから、そんなことはしません。サーフショップ主催のビーチクリーン活動などもしていますし。
地元のプロサーファーで、海から上がったら空いている片手でゴミを拾って帰る人がいます。そう言った行動を、一宮のローカルサーファー達が率先してやるようになると、ビジターのサーファーや観光客に対する、海のマナー啓発に繋がるし、もっと素敵な海になっていくと思います。それから、行政主体の啓蒙活動が、もう少しあると嬉しいなと感じます。

波音の窓から見える太東の海 神尾さん  波音のサーフボード
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