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波乗不動産 佐々木さん:ブランド品がロングボードに変わるってハンパないっすね(笑)江部さんっぽいなぁそれ。ファッションとサーフィンが密接と言うか。
OCEANS江部さん:ただ、サーフィンの仕事がしたいというより、とにかくファッションが大好きで洋服の仕事がしたかったという感じで。ここ数年ですね、大好きなファッションとサーフィンとが有機的につながってきたというか。
ファッションって、生きていく上で「絶対」に必要なものでもないと思うんです。だからこそ出会った時の「感動」とか、着た時に気分がアガる「高揚感」が大切だなと思うんです。それがないと誰も手に取ってくれない。それを人に伝えていくのがファッション誌の役割かなと考えていて。
そしてサーフィンも同様に、暮らしの必需品では無いけれども「高揚感」が自分の中ではファッションに近いというか。いい服に出会っちゃった時のどうしようもないワクワク感とか、それを着た時にすごく自分がカッコよく感じるあの感覚と、サーフィンで初めてテイクオフした時の高揚感とか、新しいボードを手にした時、絶対になれないのにプロサーファーになれんじゃないかってゆう期待感とか。それらは「大いなる人生の無駄」ではあるんですけど、僕はそれこそが「人生の豊かさ」だと思っています。
NAKISURFナキさん:今日はキングオブ無駄だらけのメンバーかもしれませんね(笑)でも無駄だらけの人は、みんな笑顔がいいんですよね!
地元で商売をするのって、やっぱり人と人とのつながりが大事ですよね
ほしみや 星野さん:笑顔といえば、海の中でも海外だと誰かが良い波に乗れば「今の良かったね!」と他のサーファーがサムズアップして「イェーイ!」って笑顔で一緒に喜んでくれるノリがあるんですけど、日本だとそういう光景が見られないですよね。
NAKISURFナキさん:すれ違い様に挨拶するのもどうしようかな、というくらい、コミュニケーションが難しい。悪しきローカリズムというのが今だに一部であったりするから、見て見ないフリしたりしちゃうんだろうね。山登りみたいに、みんなで「こんにちは!」って言うようになればいいのに。
ほしみや 星野さん:僕が始めた頃の茅ヶ崎ってそういう感じでした。挨拶しないとダメみたいな雰囲気があって、先輩達が乗るのを待っておこぼれ波をもらう、みたいなローカルルールがありました。今はそういう暗黙のルールを知らない人も入ってきて、さらに混乱もありますね。
NAKISURFナキさん:お互いに挨拶をしておけば、初心者には「ここは流れが速いから危ないよ」とかアドバイスもしやすいんだけど、黙っていられたら言いづらいよね。安全に楽しくサーフィンする為にも、挨拶は大事だと思うな。
ほしみや 星野さん:挨拶と言えば、ここ一宮商店街でも挨拶って大事だなと思っています。お店を始める時にご近所に挨拶に行ったのですが、高齢化の進んだ商店街では変化を望まない方もいらっしゃるので、理解を得るためにも日々のコミュニケーションが大事だなと感じています。商店街の若手で月1回ミーティングと称した飲み会をして(笑)これからの展望についての話なんかもしているのですが。
波乗不動産 佐々木さん:地元で商売をするのって、僕もそうですが、やっぱり人と人とのつながりが大事ですよね。いきなりこじ開けるのではなく、地元の人や周辺の理解を得ながら進めていくのが自然な流れで無理がないと思います。2020年東京オリンピックのサーフィン競技が一宮町で行われるのに合わせた開発とはまた別軸で、今の世代から次世代へとゆっくり変化させていきながら、発展していくと良いなと思います。